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切り文字(立体文字)をバランスよく取り付ける原寸原稿

2022.4.1| 切り文字原寸原稿立体文字

こんにちは、前回の記事でも触れましたが4月に入り随分暖かくなってきましたね。

先日、琵琶湖沿いを車で走っているときにちょっと気になる案内看板が目にとまり、滋賀県守山市にある佐川美術館に行ってきました。
今回が佐川美術館デビューでしたが、敷地の大部分が人工池となっており、建物が水面に浮かんでいるような作りでとっても素敵な場所でした。
地下の展示室は暗く落ち着いた雰囲気でゆっくり見て回れるのも良かったですし、夏季の夜間はライトアップされるそうなので、また時期を変えて行ってみたいです。

バンクシー&ストリートアーティスト展

現在、佐川美術館では2022年6月12日まで「バンクシー&ストリートアーティスト展」が開催されています。

ストリートアートは1970年代にニューヨークのダウンタウンを舞台に描かれた落書きに起源をもつといわれています。
当時はベトナム戦争やギャングの抗争など社会不安の渦巻く中で、若者たちが街中の建物に社会への反発や風刺などのメッセージを縦横無尽に描きました。
格差社会や差別など社会に対する「反抗の文化」と呼ばれるヒップホップ文化において、グラフィティはブレイクダンスやDJなどと共に生み出されたそうです。

今回の展覧会ではこれまであまり注目されることのなかったグラフィティ文化の潮流や、ストリートアーティストたちによる様々な表現技法をクローズアップし、バンクシーを入り口にストリートアートの本質に迫っています。

当日は開催日直後ということもあり、家族連れやご夫婦で訪れている方も多かったのですが、1人で一生懸命メモを取っておられる勉強熱心な方もおられました。
展示室の入口にはバンクシー自身のモチーフとして、作品にたびたび登場する大きなドブネズミの立体物がありました。
先入観を排除するためなのでしょうか?解説なしの展示は謎解きのようでもあり、想像が膨らみ良い刺激を受ける1日が過ごせたと思います。

因みにこのようなアーティストの作品の場合だとインスピレーションや感性を重視して制作されると思いますが、当サイト(切文字プロ)で取り扱っている切り文字(立体文字)の場合だとそうはいきませんよね?
アート作品としての看板やサインであればそれも「あり」かもしれませんが、できるならバランスよく取り付けたいと思われる方が大多数です。
そんな時に役立つのが「原寸原稿」になります。

前置きが長くなりましたが、今回の記事では切り文字(立体文字)をバランスよく取り付けられる「原寸原稿」についてご紹介します。

原寸原稿とは

「原寸原稿」とは切り文字(立体文字)のデザインを実際のサイズ(原寸)で書き出した原稿のことです。
実際の切り文字(立体文字)と同じサイズで出力するので、取り付ける際の位置を決める際、また実際に切り文字(立体文字)を取り付ける際にとても重宝します。

「原寸原稿」の素材の種類はPETシート(※1)か紙の2種類で、弊社では加工する切り文字(立体文字)の素材に応じて原寸原稿の素材を変えています。
アクリルの切り文字(立体文字)で比較的小さな文字などの場合は厚さ0.5mm程度のPETシートをレーザー加工機で文字の形に切り抜きます。
パズルで例えると、切り文字(立体文字)が「ピース」なら、PETシートの原寸原稿は「パズルをはめ込む枠」といった感じです。

また比較的大きな文字のアルミ複合板やカルプなので製作した切り文字(立体文字)の場合は紙の「原寸原稿」をご用意しております。
それぞれ比較した場合、PETシートの方が使いやすいと思われますが、レーザー加工機で加工できるサイズに限りがあるので、大きい切り文字(立体文字)の場合は紙の「原寸原稿」になります。

※1 PETシートとはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂をシート状にしたもので、傷や汚れに強く、美しい光沢感のある化粧シートです。
厚さが0.5mmなので薄い下敷きのようなイメージです。

原寸原稿の使い方

「原寸原稿」を取り付ける前にまず切り文字(立体文字)を取り付ける壁面の汚れや埃を取り除きます。
次に「原寸原稿」を壁に当てて取り付ける位置を決めたら、マスキングテープなどで仮止めをします。
「原寸原稿」には上下左右にセンターを示すラインが入っているので、水平や垂直が正しく合っているか微調整の後しっかり固定します。
ここまではPETシートも紙も同じです。

実際に切り文字(立体文字)を取り付ける際はPETシートの場合は切り文字(立体文字)の裏側に取り付けてある両面テープ(有料オプション)を剥がし枠に合わせて当て込むだけです。
すべての切り文字(立体文字)を取り付けたらPETシートの「原寸原稿」を外します。

また紙の「原寸原稿」の場合は文字の部分が切り抜いてあるので、隙間から壁面に印をつけます。
すべての文字の印を付けたら一旦紙の「原寸原稿」を取り外します。
最後は壁面についている文字の印にあわせて切り文字(立体文字)を取り付けて完成です。

そもそも原寸原稿って必要?

「原寸原稿」はあくまでデザイン通りに文字を取り付ける目安(ガイド)として使用します。
よって切り文字(立体文字)自体を自由な形で取り付けたい場合、カルプなど厚みのある切り文字(立体文字)を立たせてディスプレイしたい場合などは特に必要はないと思います。

有料オプションとなるので取り付けの手間を減らしたい・バランスよく取り付けたいという方にお勧めします。
特に以下の場合などは「原寸原稿」があった場合が便利です。
アルファベットのAのように一体型となっている切り文字(立体文字)は「原寸原稿」が無くても比較的大丈夫ですが、漢字の森などの場合は木が3つのパーツに分かれることがあります。
また小さな濁点などが含まれる「かな」の場合も「原寸原稿」があれば、バランスを悩むことなく取り付ける事が可能になります。

まとめ

  • 「原寸原稿」は有料オプションなので費用を抑えたい方は省くことも可能。
  • 「原寸原稿」には水平と垂直のガイドが入っているので、文字が斜めになる不安が減らせる。
  • 漢字や小さな切り文字(立体文字)の場合は特にバランスをとるのが難しいのであった方が便利。
  • 同じデザインの切り文字(立体文字)を取り付けるのであれば、丁寧に扱えば「原寸原稿」は1セットだけでもOK。

またご依頼いただいた際に実際の切り文字(立体文字)のサイズで悩んでおられる場合は事前に「原寸原稿」だけをお送りすることも可能です。
実際のサイズで合わせることで具体的なイメージが分かりやすく、想像していたよりもサイズが大きい(小さい)といった不安を解消することもできます。

切り文字(立体文字)のお見積りも無料でさせていただきますので、お問合せお見積りフォームやLINEからお気軽にお問合せください。

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