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切り文字(立体文字)素材の種類と特徴について

2022.3.4| アクリル文字アルミ複合版文字カッティングシート文字カルプ文字立体文字

前回は立体文字の種類についてお話しましたが、今回は前回ご紹介した立体文字の素材について少し詳しくご紹介します。

当社で扱っている切り文字の素材について

  • アルミ複合板
  • アクリル板
  • カルプ

の3種類になります。

アクリルは比較的知名度がありますが、アルミ複合板やカルプというのはあまりなじみがないかもしれません。
文字サイズにもよりますが、価格的にはアルミ複合板→アクリル板→カルプの順に価格が上がります。
お手軽に立体文字を製作するのであればアルミ複合板の一択になるのですが、素材により特徴が異なるので注意点を含めてご紹介します。

立体文字の素材「アルミ複合板」について

アルミ複合板は、発砲ポリエチレンを薄いアルミ板で挟んだ複合板のことをいいます。

アルミ複合板は、通常厚さが約3mm程度と薄く、他の板材と比較しても柔らかい材料なので加工性に優れています。
例えば単純に切断だけを行う場合はカッターナイフで簡単に切ることも可能な反面、表面を尖った物で押し付けると凹んでしまうことがあるので注意が必要です。
また、材料名にアルミと付くのでステンレスのような素材をイメージされる方もいらっしゃいますが少し異なり、プラスチック板の方が近いかもしれません。

弊社で扱っているアルミ複合板の表面は白色で光沢のあるグロス調ですが、艶消しのマットをご希望の場合は白色(マット)のシート貼ってから加工する事で見た目の印象を変えることも可能です。
その他、赤・青・黄・緑など多様な色のシートを貼ることで簡単に表面の色を変える事もできます。

NCルーターで切り文字を加工

アルミ複合板はNCルーターと呼ばれる機械を使って切り文字の加工をします。
NCルーターとはNC制御のルータ・マシンのことで、NCとは「Numerical Control(数値制御)」の略称になります。
ルーターというと一般的にはネットワーク機器をイメージされる方も多いと思いますが、工具としての「くり抜き機」という意味があります。
NCルーターを使うことで、色々な種類の切り文字を加工する事が可能になり、その魅力についてはまた後日解説したいと思います。

非常に軽量でありつつも、同時に強度も高く、耐候性も持ち合わせており、更にコストが低いので素材としては申し分ないので、大きな文字の加工に適しています。
裏を返せばあまり小さな文字の加工には向いおりません。
小さな文字の場合だとフォント(デザイン)にもよりますが、単純なアルファベットやひらがなで最小50mm角程度、線幅10mm程度必要となります。
またNCルーターで加工するので文字の内角が少し丸くなる点も注意が必要です。

立体文字の素材「アクリル」について

アクリルは立体文字の加工に適した素材で、非常にデザイン性に優れています。
また表面と切断面(小口)が同色になるので見た目も良く、立体文字のサインとして目線の高さなどに向いている素材です。
主にレーザーで加工し、透明や乳半色、白・黒など色の種類が豊富なのも特徴の一つで、弊社ではシンプルな白や黒の需要が多い印象です。

素材の厚みとしては2mm~10mm前後が主流となり、10mm以上の厚さとなると価格が高くなってしまいます。
そのなかでも特に3mmや5mmの需要が多くあります。またアクリルの立体文字は屋外に取り付けると伸縮してしまう恐れがあるので屋内用での使用に適しています。

文字の取り付けは両面テープでの接着(※大きな文字の場合はボンドを併用)が主流で、壁面に直接貼り付けます。
壁面はフラットな状態が理想ですが、凹凸がある場合は下地となる板の上にアクリルの立体文字を取り付けるのが一般的です。

アクリル切り文字をよく利用されるシーンとしては、飲食店や小売店の店舗サイン、オフィスビルのエントランスなどの企業サイン、室内札やトイレサインなどがあります。
またアルミ複合板と同様に表面にシート貼ることで見た目の印象を変えることも可能です。

弊社で良くご依頼をいただく、黒アクリルとゴールドのシートの組み合わせが特に人気です。
他にもシルバーのヘアラインシートを貼ることでステンレスのような見た目を演出することが可能です。
アクリルと他の素材の大きな違いとして透明な素材ということが1番の特徴です。
この透明を活かして、アクリルの裏側からUV印刷を施すことで、透明感の奥行がでる立体文字にできるのでお勧めです。

立体文字の素材「カルプ」について

立体文字といえばカルプというのが一番イメージに近いかもしれません。
アルミ複合板やアクリルに比べて厚みの幅もあり、より立体感を演出することができます。

カルプはソフトボードと呼ばれるスポンジ状の樹脂をアクリルと塩化ビニールで挟んで厚みを持たせた素材を使っており、耐水性のほか、耐熱・耐寒、耐衝撃性にも優れています。また高い耐久性を備え、素材に厚みがある割には軽く、設置が簡単であるのも特徴の一つです。

素材の厚みとしては15mm・30mm・ 50mmと3種類あり、特に一番安価な15mmの需要が多いです。一般的に文字のサイズの1/10程度の厚みがバランスよく見えるので、文字サイズが150mm角程度であれば15mm厚、文字サイズが300mm角程度であれば30mm厚を選ばれると良いでしょう。

カルプの素地としては白・黒の2種類があり、側面(小口)はそれぞれ白・黒となります。
他の素材と同様に表面にシートを貼ることで見た目の色を変えることもできますが、側面をシート色とよく似た色で塗装(側面塗装)することができるのもカルプの特徴の1つです。
一般的には同色で塗装することが多いですが、異なる色で塗装する事も可能です。

まとめ

ここまで、アルミ複合板・アクリル・カルプと3種類の素材をご紹介しましたが、文字のサイズと目的に応じて素材を選んでいただけると良いのではないでしょうか?

例えば

  • 文字サイズが100mm以上、一番安価で製作するのであれば「アルミ複合板」
  • 文字サイズが100mm以下、もしくは文字の印象が見た目が良い感じなのが「アクリル」
  • ある程度の文字サイズがあり、とにかくインパクト重視というのであれば「カルプ」

となります。

その他、ご予算に応じてご提案もさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

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